REASON TO BELIEVE

Tim Hardin
1941-1980

苦悩が刻み込まれたような風貌、孤独の影がつきまとう歌声…
60年代米フォーク・シーンの異端児ティム・ハーディンが残した
名曲中の名曲「リーズン・トゥ・ビリーヴ」を取りあげてみました。

REASON TO BELIEVE  Music&Words Tim Hardin

* If I listen long enough to you                 
 I could find a way
 To believe
 That It's all true
 nowing that you lied straight face
 While I cried

+ And still I look
 To find a reason
 To believe
 Someone like you makes it hard to live
 Without somebody else
 Someone like you makes it easy to give
 Never thinking of myself

 If I gave you time to change my mind
 I could find a way
 To believe
 he past behind
 Knowing that you lied straight face
 While I cried

 +repeat
 *repeat
 +repeat
リーズン・トゥ・ビリーヴ  訳詞 管理人

*きみの言い分をよく聞いたなら、
 それが本当だって信じる方法が
 見つかるかもしれない
 たとえ、ぼくが涙してるときに、
 顔色ひとつ変えずに嘘をついていたことを
 知っていたとしても

+それでもまだ、信じるわけが見つかること
 を願ってる
 きみは、ひとりでは生きていけなくさせて
 しまうような人
 きみは、捧げることにためらいをなくさせて
 しまうような人

 
 きみに気持ちを変える時間をあげたなら
 それが過ぎ去ったことだって信じる方法が
 見つかるかもしれない
 たとえ、ぼくが涙してるときに、
 顔色ひとつ変えずに嘘をついていたことを
 知っていたとしても

 +くり返し
 *くり返し
 +くり返し


恋人の裏切りを知りながら、それでもまだ相手を信じようとする
切ない気持ちを歌った名曲ですね。
訳詞は管理人が翻訳ソフトを駆使した(おいおい!)迷訳なので、
くれぐれもイチャモンをつけないように!

第10号 2006..9.18




TIM HARDIN
HANG ON TO A DREAM

1994 Polydor
Disc-1
1.Don't Make Promises
2.Green Rocky Road
3.Smugglin' Man
4.How Long
5.While You're on Your Way
7.Reason to Believe
8.Never Too Far
9.Part of the Wind
10.Ain't Gonna Do Without
11.Misty Roses
12.How Can We Hang on to a Dream
13.If I Were a Carpenter
14.Red Balloon
15.Black Sheep Boy
16.Lady Came from Baltimore
17.Baby Close Its Eyes
18.You Upset the Grace of Living When You Lie
19.Speak Like a Child
20.See Where You Are and Get Out
21.It's Hard to Believe in Love for Long
22.Tribute to Hank Williams
23.While You're on Your Way
24.It'll Never Happen Again
Disc-2
1.Airmobile
2.Whiskey, Whiskey
3.Seventh Son
4.Danville Dame
5.House of the Rising Sun
6.Bo Diddley
7.I Can't Slow Down
8.Hello Baby
9.Rolling Stone
10.You Got a Reputation
11.Keep Your Hands off Her
12.Nobody Knows You (When You're Down and Out)
13.(I'm Your) Hoochie Coochie Man
14.So Glad You're Mine
15.You Can't Judge a Book by Its Cover
16.She Ain't Home
17.You Say You Love Me
18.How Time Flies
19.You Can Ruin a Man
20.If I Knew
21.She's up to Something New
22.Who'll Be the Man
23.First Love Song


ティム本人のヴァージョンはデビュー盤「ティム・ハーディン1」に収録されています
が、ヴァーヴ時代のアルバムの内、ライヴ・アルバムを除く3枚のアルバムをほぼ
完全に収録したこのCDが手軽に入手できて便利だと思います。
「リーズン・トゥ・ビリーヴ」自体、歌詞の内容からすれば切々と歌うのが当然だけ
ど、それにしてもティムの内省的な歌声は米国のアーティストとしてはちょっと異質
な感じがします。
そんなところが、素晴らしいメロディと相まって多くのアーティストの共感を得て、数
多くのカバー・ヴァージョンが生まれることになったのかも知れません。

現在入手可能です。
Hang on to a Dream




ROD STEWART
EVERY PICTURE TELLS A STORY

1971
1984 Mercury
1.Every Picture Tells a Story
2.Seems Like a Long Time
3.That's All Right
4.Tomorrow Is a Long Time
5.Maggie May
6.Mandolin Wind
7.(I Know) I'm Losing You
8.Reason to Believe


カバー・ヴァージョンの1曲目はロッド・スチュワート。
ロッドがまだ素晴らしかった頃の傑作アルバム「エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・スト
ーリー」のラストを飾るナンバーとして収録されていました。
ピアノの伴奏に導かれスローなテンポで歌い始めるロッドの歌声はホントにピュア
で素晴らしい。後のお金のニオイのするロッドの歌声とは大違いです。
バックの演奏は基本的にはアコースティックだけど、盟友イアン・マクレガンの弾く
オルガンがとても印象的。
テンポ・アップする中間部、演奏がいったん途切れアカペラで再び歌い始める後半
部と構成も完璧で、名曲の価値をさらに高めた名演といっていいでしょう!!

現在入手可能です。
Every Picture Tells a Story


SMILER オフィシャル・ファン・クラブ




CARPENTERS
CLOSE TO YOU

1970
1993 A&M
1.We've Only Just Begun
2.Love Is Surrender
3.Maybe It's You
4.Reason to Believe
5.Help!
6.(They Long to Be) Close to You
7.Baby It's You
8.I'll Never Fall in Love Again
9.Crescent Noon
10.Mr. Guder
11.I Kept on Loving You
12.Another Song


次はカーペンターズ。
セカンド・アルバムの中の1曲として収録。
リチャードお得意のポップ・カントリー調のアレンジでカレンが歌います。
当時は歌詞の内容なんかもちろん知らずに聴いてましたから、軽快ないい曲だなぁ
って思ってました。
でも、じっくり聴き直してみると端々で微妙に陰のある歌い方をしていて、カレンって
本当に天才的なシンガーだったんだなって事が再認識させられます。
ジャケットの二人の健康的で明るい姿を見ると、カレンが後に悲劇的な最期を迎え
ることになるなんてとても考えられません…(涙)
ところでカーペンターズのヴァージョンでは2番の歌詞をIf I gave you time 〜 から
If you took the time 〜 に変えて歌ってるけどなんでだろう。誰か知ってる人います?

現在入手可能です。
Close to You

CARPENTERS オフィシャルサイト




MARIANNE FAITHFULL
THE VERY BEST OF MARIANNE FAITHFULL

1987 DECCA
1.As Tears Go By
2.Come and Stay With Me
3.Scarborough Fair
4.Monday, Monday
5.Yesterday
6.Last Thing on My Mind
7.What Have They Done to the Rain
8.This Little Bird
9.Something Better
10.In My Time of Sorrow
11.Is This What I Get for Loving You?
12.Tomorrow's Calling
13.Reason to Believe
14.Sister Morphine
15.Go Away from My World
16.Summer Nights


3曲目はマリアンヌ・フェイスフル。
かわいいいけど歌はヘタ。アイドルとして売り出したマリアンヌは、歌はうまいけど
ルックスは…のカレンとはかなり対照的ですね。
マリアンヌのヴァージョンはシングルとして67年に発売されましたが人気も下降気
味だったことから、残念ながらチャート・インしませんでした。
か細く、震える声で歌われる「リーズン・トゥ・ビリーヴ」も歌詞の内容にフィットして
なかなかよいと思うんですけどね…
しかし、カレン同様、後年のマリアンヌの姿を想像できた人って絶対いないだろうなぁ。
なんたって咥えタバコで「ブロォォクン・イ〜ングリッシュッ!」ですからね〜。
お嬢様風の衣装がカワイイこのベスト盤に収録。

現在入手可能です。
The Very Best of Marianne




THE YOUNGBLOODS
GET TOGETHER: The Essential Youngbloods

2002 RCA/BMG
1.Get Together
2.The Other Side Of This Life
3.Grizzly Bear
4.Foolin' Around (The Waltz)
5.Merry-Go-Round
6.Four In The Morning
7.All Over The World (La-La)
8.Euphoria
9.Reason To Believe
10.All My Dreams Blue
11.The Wine Song
12.Don't Play Games
13.Sugar Babe
14.Dreamer's Dream
15.Darkness, Darkness
16.Beautiful
17.Sunlight
18.Sham
19.Quicksand
20.Don't Let The Rain Bring
21.Ride The Wind


ラヴィン・スプーンフル並ぶグッドタイム・ミュージックの名バンド、ヤング・ブラッズ
も67年のアルバム「アース・ミュージック」でこの名曲をカバーしています。
アコースティック・ギター、スティール・ギター、ピアノ、パーカッションといったシン
プルな編成で演奏され、アレンジもカントリー調ということで、一聴すると平凡な出
来に思えますが、聴きこむにつれて味が出てくるところはさすがです。
プロデュースもバンド名義になっていますので、彼らのやりたいことをそのまま表現
したヴァージョンになったといっていいでしょう。
代表曲を収録したこのベスト盤が便利。

現在入手可能です。
Get Together: The Essential Youngbloods





HEARTS&FLOWERS
NOW IS THE TIME FOR HEARTS & FLOWERS

2002 Rev-Ola
1.Now Is the Time
2.Save Some Time
3.Try for the Sun
4.Rain, Rain
5.View from Ward Three
6.Rock & Roll Gypsies
7.Reason to Believe
8.Please
9.1-2-3 Rhyme in Carnivour Thyme
10.I'm a Lonesome Fugitive
11.Road to Nowhere
12.10,000 Sunsets
13.Now Is the Time for Hearts and Flowers
14.Highway in the Wind
15.Second-Hand Sundown Queen
16.She Sang Hymns Out of Time
17.Ode to a Tin Angel
18.When I Was a Cowboy
19.Legend of Ol' Tenbrookes
20.Colour Your Daytime
21.Two Little Boys
22.Extra Extra/Rock & Roll Gypsies/Extra Extra


次はハーツ&フラワーズのヴァージョン。
ハーツ&フラワーズって誰?って言う人がほとんどだと思うけどこれが意外と拾い
物でした。
バンド自体は60年代後半に西海岸のアンダーグランド・シーンで活躍したカント
リー系フォーク・ロック・バンドで、あのバーニー・リードンも在籍してたようです。
もちろん管理人もこのCDを買うまでは全然見たことも聴いたこともなかったけど…
さて、肝心の「リーズン・トゥ・ビリーヴ」は1stアルバム「ナウ・イズ・ザ・タイム」に収
録されています。
フォーク・ロック調の演奏、ちょっとオールド・タイミーな感じのするカントリー寄りの
ヴォーカルとハーモニー、程よくサイケの香りを漂わせた間奏と、60年代後半〜
70年代のロック・ポップス・ファンには堪らない仕上がりとなってます。
1st、2ndアルバムの全曲を収録したこの2イン1CDに収録。

本作は現在入手可能です。
NOW IS THE TIME FOR HEARTS & FLOWERS





PETER,PAUL&MARY
LATE AGAIN

1968 Warner
1.Apologize
2.Moments of Soft Persuasion
3.Yesterday's Tomorrow
4.Too Much of Nothing
5.There's Anger in the Land
6.Love City (Postcards to Doluth)
7.She Dreams
8.Hymn
9.Tramp on the Street
10.I Shall Be Released
11.Reason to Believe
12.Rich Man, Poor Man



最後は、ピーター・ポール&マリーの登場。
68年にリリースされた通算9作目のアルバム「レイト・アゲイン」にひっそり?と
収録されていますが、個人的には数あるカバー・ヴァージョンの中で最も気に入
っているもののひとつです。
ティム・ハーディンの名曲のカバーと言うよりも、オリジナル・ナンバーと言ってい
い位完璧なPP&Mワールドに浸らせてくれます。
アルバム自体は"電気楽器"が多用されたことから、当時フォーク原理主義者た
ちから激しい糾弾を受けたわけですが、"電気楽器"云々というよりも作品の出
来自体が今ひとつのような気が…。
そんなアルバムの中で唯一輝いているのが「リーズン・トゥ・ビリーヴ」と言うのが
管理人の評価です。
PP&Mのベスト盤は数多くありますが、この曲を収録しているベスト盤は管理人
の知っている限りほとんどないと思いますので、現在でもCDで簡単に入手できる
アルバム「レイト・アゲイン」を購入するのが一番手っ取り早いですね。
とか言いながらいまだにLPしか持ってない管理人ですけど…

現在入手可能です。
Late Again

PETER,PAUL&MARY オフィシャルサイト